中国仕入れの法規制落とし穴

そもそも、なぜ法規制の誤解が起きるのか

中国仕入れでは、「価格」「納期」「ロット」に意識が集中しがちです。

しかし、日本で販売する以上、最終責任は輸入者(販売者)にあるという原則は変わりません。


問題なのは、


・中国側の説明が日本の法規と一致しない


・ECモール上にグレーな商品が混在している


・過去に問題が起きなかった成功体験がある

こうした要因が重なり、「たぶん大丈夫だろう」という判断が常態化してしまうことです。

PSEでよくある誤解

・PSEでよくある誤解①

「PSEマークが付いていれば輸入できる」

これは非常に危険な誤解です。


PSEには、


・丸形PSE(特定電気用品以外)


・ひし形PSE(特定電気用品)

という区分があります。


重要なのは、マークが印刷されているだけでは、日本での適合性を証明するものにはならないという点です。

中国工場が独自に印刷したPSEマークは、それ自体では日本の法規適合を担保しません。


本来、輸入者として求められるのは、


・対象製品かどうかの該当性判断


・技術基準への適合確認


・検査記録・証明書の保管


・正しい名義での表示

これらを適切に整えているかどうかです。



・PSEでよくある誤解②

「バッテリーだけならPSEはいらない」

モバイルバッテリー、USB機器、充電式商品でよくある勘違いです。


実際には、


・リチウムイオン電池


・ACアダプター


・電源コード

などが、PSE対象になるケースは多くあります。

特に注意すべきなのは、商品単体では対象外でも、セット販売で対象になるケースです。


たとえば、


・本体+ACアダプター


・本体+充電器

この場合、一部でもPSE対象品が含まれていれば、全体として規制対象になります。



・PSEでよくある誤解③

「Amazonで売れている=合法」

Amazonや楽天で販売されているからといって、その商品が法的に問題ない保証は一切ありません。


実際の現場では、


・後追いでの販売停止


・出品削除


・証明書提出要求

が発生することは珍しくありません。

ECモールは「販売の場」を提供しているだけで、法規適合を保証する機関ではないという点を理解する必要があります。

品質表示法でよくある誤解

・品質表示法でよくある誤解①

「中国語ラベルを日本語にすればOK」

家庭用品品質表示法では、表示内容だけでなく、表現方法や表示順序まで細かく定められています。


単純な翻訳では、


・表示義務項目の欠落


・表現違反


・表示位置の不備

が発生しやすくなります。


特に多いのが、


・洗濯表示の誤り


・組成比率の不正確表示


・輸入者表示の欠落

これらは、販売後であっても指摘・是正の対象になります。



・品質表示法でよくある誤解②

「アパレルだけの法律」

品質表示法は、アパレルに限った法律ではありません。

タオル
・寝具
・生活雑貨
・一部インテリアなど、想像以上に対象範囲は広く設定されています。

「布製品じゃないから関係ない」という判断で進めると、後から是正対応が必要になるケースがあります。



・品質表示法でよくある誤解③

「ラベルは後から直せばいい」

実務上、最も危険な考え方です。

すでに
輸入済み
・販売済みの場合、回収・再表示・再出荷といった高コスト対応が発生します。

状況によっては、在庫すべてが廃棄対象になることもあります。

なぜHubBuyerではトラブルが少ないのか

HubBuyerでは、「輸入できるか」ではなく、「日本で安全に売り続けられるか」を判断基準にしています。


具体的には、


・商品企画段階での法規該当性確認


・PSE・品質表示の事前チェック


・表示内容の日本基準レビュー


・ラベル・表示物の実物確認

を、仕入れ前から並行して進める体制を取っています。


そのため、「輸入後に気づく」「売ってから止められる」という事態を未然に防ぐことが可能です。

まとめ

PSEや品質表示法は、面倒なルールではありません。


むしろ、事業を継続するための最低限の安全装置です。


安さやスピードを優先した結果、


・在庫が動かない


・アカウントが止まる


・ブランド信用を失う

こうしたリスクを背負うことは、長期的に見れば大きな損失になります。


中国仕入れを一度きりではなく継続ビジネスとして考えるなら、法規制を最初から設計に組み込むことが、最も合理的な選択です。